井上牧場のこと

井上牧場が考えていること。

牛さんのこと、牛乳のこと、牛肉のこと。
牛飼いのあり方、牧場のあり方。


健康な土から育った自然な草をたくさん食べて、
牛さんたちにはできるだけ長い間元気に過ごしてもらい、
お乳やお肉を頂く人も幸せで健康で、
家族も、働く人も、地域の人も、皆で共に生きていく。
そんな、これから長く続いていける生き方を探して、

牛さんたちと暮らしている牧場です。

井上牧場は、今の牧場主であるヒデさんの祖父母が始めた牧場です。
つまり、ヒデさんは三代目。
祖父母一家は元々高知県出身で、大正初めの頃に樺太(今のサハリン)へ渡り農業をしていました。


昭和23年に戦後開拓として樺太から滝上町に入植し、酪農家を始めます。

30年ほど前、同じく滝上町出身のさとみさんがお嫁さんに来て、
今の井上牧場があります。

平成10年頃までは大規模酪農を目指して、牛を増やしたり、設備投資を続けてきました。
ですがその途中、そんな酪農のあり方に疑問を感じます。

 


「経済性だけを追求した牛飼いは“マズイ”んじゃないか」。


「経済性だけじゃない、それよりもまず地域性を大切にしたい」。


「『土、草、牛、人』が、健やかに 楽しく 活き活きと生きていく 共栄を目指したい」。

70ヘクタールほどある井上牧場の敷地には、
およそ150頭ほどの牛たちが暮らしています。

牛の種類はさまざま。
白と黒のホルスタイン。
茶色で目の大きいブラウンスイス。
赤みの強い茶色で、目がちょっと小さいガンジー。
あるいは、この牛たちの交雑種。

ホルスタインは日本で一番多い牛

乳牛としてよく知られているのはホルスタイン。
井上牧場でも長い間ホルスタインだけを飼育していましたが、
2002年頃から自家生産で、ホルスタインとブラウンスイスの交雑種を増やしてきました。
今ではガンジーも増えてきています。


なぜ日本の乳牛の多くがホルスタインなのかというと、
とにかく乳量が多い牛さんだから、というのが大きいようです。
また、暑さには弱いですが寒さには強いので、北海道での飼育にも向いています。
でも、その乳量の多さが牛の体に負担を与えているとも言われています。
井上牧場では牛乳の大量生産を目指して飼育している間、
弱っていくホルスタイン種たちを見ているのが辛く感じていたそうです。

乳肉兼用の温厚牛、ブラウンスイス

今、井上牧場で多く暮らしているのがブラウンスイス。
その名のとおりスイス生まれの牛です。
黒~茶褐色、あるいはシルバーやグレーのような色の牛さんもいます。
ホルスタインとブラウンスイスの交雑種は、ほぼ黒毛なので和牛と間違えられることもしばしば。
強健で温厚なのが特徴で、乳肉兼用牛、役牛としても世界中の国で飼われています。
ブラウンスイスのお乳は乳量が少ないですが、脂肪分が高く、チーズに向いた乳質なのだそう。

人懐っこくて体が丈夫なのも、ブラウンスイスのいいところ。

女の子だったら、牛乳を頂いて。
男の子だったら、草を食べて大きくなってもらい、お肉を頂く。
「できるだけ自然によりそって、
できるだけ牛さんにもやさしい畜産業を叶えてくれる、牛の種類なのでは?」
そんな思いから、
井上牧場にはブラウンスイスが多く暮らしています。

ガンジーの牛乳は「ゴールデンミルク」

もう1種類のガンジー(ガーンジィ/ガーンジー)種は、オレンジ~茶のような毛色の牛さんです。
純粋なガンジー種はホルスタインのような白のまだら模様とのことですが、
井上牧場のガンジー種は交雑種のためか、
茶色の部分が多かったり、ブラウンスイスのような毛色だったりします。


目は少し小さめで、素朴な顔立ちの子が多いです。
ホルスタインに次いで知られている牛に、ジャージーがおりますが、
ジャージーはイギリスのジャージー島、ガンジーも同じくイギリスのガンジー等が原産。
ということもあり、乳量や乳質はジャージーとよく似ています。
脂肪分が高く、黄色みが強く、風味が良い牛乳です。
ジャージーは暑さに強いですが、

ガンジーは寒さに強いので(南極大陸で牛乳生産をしていたほど!)、

北海道の気候も合っているようです。
井上牧場のガンジーたちは少し控えめで温厚な牛さんが多いとのこと。

ホルスタインにブラウンスイスにガンジー。
 

井上牧場では個性豊かで元気な牛さんたちが暮らしています。

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